いま、ネット上でこのCMが大人気です。それがJR九州が九州新館線全線開業に合わせて製作した「祝!九州 九州縦断ウェーブ」プロジェクトです。
これは、九州新幹線・鹿児島ルートの全線開業を記念して鹿児島~博多間の約250kmの間を1万人のウェーブで祝い、それをCMにしようという壮大な企画で、公式参加者(JR九州の事前募集に応募し指定撮影ポイントに集合し参加した人)だけで10,500人、それ以外の自由参加者を含めるとゆうに20,000人以上は撮影に参加したと言われています。
実は私自身もこのCF(コマーシャルフィルム)撮影に少々絡んでいたので(^^ゞある意味手前味噌気味になっちゃうのですが、仕上がったCFを見るとウェーブに参加した皆さんが本当に楽しそうな笑顔(現場でもいい雰囲気でした)で、見ているだけで元気に、そしてほのぼのとする作品で、今までこんなに祝福されて開業した新幹線はあっただろうか?と思いました。
で、3月9日からCM放映が開始された「祝!九州」の完成したCFは、3月12日の九州新幹線・鹿児島ルートの全線開業日から大々的にオンエアされるはずでした。
が、開業前日の3月11日14時46分、あの悲劇が起こってしまいました。。。。
東日本大震災の発生によりNHKと各民放は放送を非常体制に移行、九州東岸ほぼ全体に津波警報が発令されたこともあり当然CM放送はすべてキャンセル、九州新幹線自体も翌3月12日に予定通り全線開業したものの開業イベントは震災の影響によりすべて中止、この「祝!九州」のCFも、CMとしての放送が全面的に自粛され、なかば「幻のCM」と化していました。
ところが、既に公式サイトや公式YouTubeチャンネルで3月9日から公開されていたこのCFが、九州限定・それもテレビでは実質2日しか放送されていないにも関わらず、震災直後からTwitter・Facebookを中心に「元気が出るCM」として評判になり、ネット上での視聴が広がりました。
特にCFのウェーブをしている人たちに重なって流れる「あの日、手を振ってくれてありがとう。 笑ってくれてありがとう。 ひとつになってくれてありがとう。」というナレーションが相乗効果を生み「ひとつになること」「力をあわせること」「人と人のつながり」を感じさせ、元気を与えてくれているんじゃないかと思います。
また、このCFが影響して4月29日の東北新幹線全線復旧時には、ネットを媒介として沿線に自主的にウェーブを行なった方達もいたそうです。この日新幹線で鹿児島から青森までがひとつにつながり「日本はひとつ」(四国・北海道のみなさん、すみませんm(__)m)という気持ちになれたのではないかなと思います。
4月21日から九州地方ではこのCFのCM放送が再開されました。東北が震災から完全復興した暁には、ぜひJR各社共同で、鹿児島から青森(北海道新幹線が開業すれば当然北海道)までの「日本縦断ウェーブ」をやっていただきたいと思います(^O^)。
なお、この「祝!九州 九州縦断ウェーブ」があり、公式YouTubeチャンネルでは「総集編」以外のバージョンや事前告知CF等も公開されています。また公式サイトでは、このプロジェクトの各種情報が掲載されれいます。